ある「記事」と出会った。
2021年。歳末に飲んだ友人から勧められた1本の記事。
僕はその話を聞いて記事読む以前に、自らの人生の意思決定を左右するものになると確信した。
それは、マーケティングに関する記事。
マーケティングに関する記事というと、商品を売る方法であったり、誰に売るかなど、実務的な記事が多いがその記事はその多くのものとは大きく異なる。
それは、人生におけるマーケティングについて記されているものだった。
タイトルは
【「やりたい事」はあなたを幸せにしない】
筆者はソフトバンクでメディア統括部長を務める「井上大輔」さんだ。
この記事の内容は人生において、あなたが人から必要とされ、感謝され、その対価に恵まれることはあなたが「やりたい事」をやっている時ではないというお話。
誰もが目標や夢をあきらめるなと自己啓発書のように人々を奮い立たせるが、やりたいこと”だけ”を追っていてはあなたも、周りの人も誰も幸せになることができない。
現実を突きつけるようで残酷だが、世の中、周りの人、そしてあなたが幸せになるための意思決定の軸「人生の道しるべ」にすべく参照してもらいたい。
【やりたい事をするには「才能」が必要】
突然の質問だが、あなたは幼いころ、または若かりしころに抱いていた夢は叶えているだろうか?
もちろん夢を叶えている人は存在するが、
この記事を読んでいるほとんどの方が抱いていた夢を叶えることをあきらめ、どこかで方向転換しているしていると思う。
私もそのうちの一人である。
身も蓋もない話だがやりたい事をするには「才能」が必要だ。
「プロ野球選手になりたい」
「Jリーガーの選手になりたい」
「トップアイドルになりたい」
そんな、気持ちを抱えている少年少女と同じようにあなたにも似たような時期があったと思う。
希望をもって時間とお金、体力を使ってひたむきに努力する。
しかし、ある目標に向かって努力しても、その目標が達成できるとは限らないし努力は普通に裏切る。
かつて持っていた夢をあきらめた時、以下のような状況に直面したと思う。
①目指すものが変わった(飽きた)
②才能が無いと気づいた
「①目指すものが変わった」は他の何かに関心が向いたり、そのもの自体に興味が薄れてしまったものであきらめたという感覚はあまりないと思うが、残酷なのは「②才能が無いと気づいた」時だ。
「才能が無い」と気づいてしまった時、それをあきらめるか、限りないほどに小さい希望を持ちゴールの見えない努力をするか選択肢に迫られる。
【才能が無いと気づく瞬間】
才能が無いと気づく瞬間は人それぞれだ。
ひたむきに頑張っても結果は出ず、期待していたほどの成長も得られない。
そして徐々に絶望して、目標を達成するまでの道筋が見えなくなる。
これは自分で気づくパターン。
その現象について以前音楽をやっていた、井上さんはこう記している。
https://note.com/pianonoki/n/n28fcc4c94a2b
それは、自分の音楽が、つまりは自分が必要とされ、感謝され、それを何かしらの対価で実感する事ができなかったからだ。
才能が無いと気づくとそれをあきらめることより、続けていくことの方が苦痛になる。
人からその「やりたい事」をやっている才能の無い自分は必要とされていないからだ。
他人から気づかされるパターンは、
採用試験の不採用通知などで、自分がその分野において必要とされていないことを突きつけられるなど。能力がその時点で足りなかったり需要が無いことを教えてくれること。
これも残酷なようだが、個人的には運が良いと思う。
あなたに需要が無いこと、才能が無いことをを人はなかなか直接教えてくれない。
そのため、大体は自分で気づく必要がある。評価や対価が得られない場合は他者から事実を突きつけられていることと同じ。自ら客観的な視点でそれに気づくことの方がずっと難しい。
だが、いずれそれに気づく時が来るし、気づかないとずっと前に進めない。
~~~人生にはメンターの存在が必要というお話~~~
↑後日解説します
【みんながやってほしいと思っている事をやろう】
「やりたい事」をしていても自身も周りの人も含め幸せにはならない。
では、どんな事をしていけばよいのか。井上さんは「みんながやってほしいと思っている事をやるべき」と記している。
「ニーズ」「欲求」「需要」。マーケティング的にいうとこういった言葉になるであろうが、そんなに難しく考える必要はない。
「みんなが”あなた”にやってほしいと思っている事」をやることで、あなたは必要とされ、感謝されて、対価にも恵まれる。
大事なのは「”あなた”にやってほしい」ということ。
あなたが身に着けてきた経験や知識、技術から誰かがあなたに発信してもらいたい事、伝えてもらいたい事、やってもらいたい事がきっとあるはず。
自身の「やりたい事」ではなく「みんながあなたにやってほしい事」をやることで、みんなが幸せになり、それは自身にとっての幸せに繋がるのではないだろうか。
【自身の人生の道しるべ】
自身のできる事や知っている事で誰かが求めているものは何かないか探してみる。
そしてそれを活かして社会、誰かに価値を提供することがそれぞれの人の使命であり「天職」であるといってもいいだろう。
今後、私は自身の選択に迷ったときに問いたい。
それは「みんなが私にやってほしいことなのか」。私という人物をマーケティングして価値を提供できる事、場所を探していきたい。
微力ではあるが、誰かを豊かにできるような人生の選択をしていきたい。
それが自分の心の豊かさにつながると私は確信している。